トミーカイラは、富田 義一(トミタ ヨシカズ)と解良喜久雄(カイラキクオ)という、今日のモータリゼーションの歴史に偉大な影響を及ぼした二人の名を冠した日本初の公認チューニング・メーカーとして誕生した。
トミーカイラ設立当時の1987年は、エンジンやサスペンションに手を加えることは、すなわち、違法改造を意味していた。
なぜなら、公認改造車という制度はあったものの、要求される提出書類の内容をクリアできる のは自動車メーカー以外には不可能であると考えられていたからである。
そんな中、トミーカイラは自社で組み立てたエンジンに積替えた『M30※』を、運輸省の膨大な要求を全て満たした公認改造車として世に送り出す。
このクルマが、改造車というよりも大メーカーの市販車レベルにあったことが、 多くの自動車マニアやチューニング・ショップに大きな衝撃を与えた。マスコミはトミーカイラのことを「新たなる自動車メーカーの誕生」と報じた。
トミーカイラは、改造車の持つ非合法なイメージを払拭し、日本にもヨーロッパのようなチューニングカー文化を根付かせることに貢献したと言えるだろう。
トミーカイラ以降、公認改造車はポピュラーになったが、トミーカイラはチューニングメーカーの先駆者として君臨し、日本で始めてのハンドメイドスポーツカー「ZZ(ズィーズィー)」を発売するなど、あまたあるチューニングショップとは一線を画した活動を続けている。
 |
※M30
R31・R32のスカイラインをベースとしたトミーカイラの代表作。 R31は昭和63年、R32は平成2年に発売され、トミーカイラの初期のブランド・アイデンティティを確立した。 |
|